2024.08.26
Data of Data Scientist シリーズ vol.58『60% - データサイエンティストのイメージについて将来性があると感じている割合』
データサイエンティスト協会では、一般(個人)会員向けのアンケートを毎年実施しています。今回はデータサイエンティストのイメージと将来性について考察します。
一般(個人)会員向け2023年調査結果:https://www.datascientist.or.jp/news/n-pressrelease/post-2809/
データサイエンティスト協会の一般(個人)会員に対して「あなたは、「データサイエンティスト」という職種に、どのようなイメージを持っていますか。」と質問した結果、以下のような回答がありました。
今回の調査で最も高いものとしては「専門性が高い」で66%、次いで「将来性がある」が60%でした。
データサイエンティストは高い専門性も求められることから、実力で評価される面も強い職種だと思います。また、近年生成AIの著しい発展から、これからも社会に求められる人材として将来性があるといったイメージが持たれているのかもしれません。
他方で、「仕事がたいへん」が29%、「労働時間が長い」が17%となど前年に比べてネガティブなイメージも伸びています。
データサイエンティストは高い専門性が求められていることや、技術が日々進歩して必要とされる技術領域が広くなってきていることからスキルアップも常に求められます。
データサイエンティストは普段、スキルアップのためにどのようなことに取り組んでいるのでしょうか。スキルアップへの取り組みについて聞いた「あなたが、データ分析・解析に関わるスキルアップのために現在取り組んでいることを教えてください。」という問いに対して、以下のような結果になりました。
「専門的な書籍を購入して業務外で学習する」が60%、「インターネットや雑誌で情報を収集する」が68%と、2015年の調査以来、他の項目と比べて高い水準を保っています。
また「e-ラーニング」が50%、「資格の取得」が47%と2015年から大きく伸びて来ています。理由として考えられるのは、e-ラーニング資格取得に向けて企業が費用を負担してくれることもあり、制度を活用する人も増えてきているからではないでしょうか。
ただし、スキルアップと言っても一筋縄ではいかないこともあります。
「あなたが、データ分析・解析に関わるスキルアップを考える際に、困っていることがあれば教えてください」という問いに対しては「手本になる人が周囲にいない」が54%、「教えてくれる人がいない」が40%とスキルアップ時でのロール不足が課題として挙げられています。
データサイエンティストは専門性が高く、将来性があるようなイメージを持たれていますが、近年、生まれた職種であるため、まだロールモデルや相談できるような人が不足している状況です。
ジョブ型雇用が注目される中、データサイエンティストも関心を集め、様々なバックグラウンドを持つ人々が将来を見据えてデータサイエンティストを目指すようになるでしょう。
そこから現状の課題であるロールモデルの不足などが解決されていくことを期待します。
データサイエンティスト協会 調査・研究委員会
株式会社キーウォーカー 昼田康志
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