2024.06.07
Data of Data Scientist シリーズ vol.54『54%から62%へ - 大学生のデータサイエンティスト認知度(2020年→2023年)』
データサイエンティスト協会では、2023年に大学生向けにデータサイエンティストに関するアンケート調査を実施いたしました。
今回は、大学生のデータサイエンティストへの認知について考察します。筆者は学生時代の2020年頃に初めてデータサイエンティストの存在を知りましたが、学年や学部の幅を広げるとどのような結果になるのでしょうか。また、学生向けのアンケートは2020年から開始し今回で4回目ですが、この3年間で認知状況はどのように変化しているのでしょうか。
データサイエンティストについて「確かに知っている」、「なんとなく知っている」、「名前を聞いたことがある」のいずれかに回答した学生の割合は62%です。システムエンジニアやコンサルタントと比較してデータサイエンティストの認知度自体は低いですが、それら2つとは異なりデータサイエンティストの認知度は2年連続で上昇しています。2012年にアメリカで「データサイエンティストは21世紀で最もセクシーな職業である」という論考が発表されましたが、そこから10年以上が経ち、日本の学生にも年々浸透していることがうかがい知れます。
大学生は具体的に何をきっかけにデータサイエンティストについて知ったのでしょうか。
テレビとインターネットが上位を占める状況は変わりませんが、「大学の先生」、「大学主催の就職説明会」、「大学の学部/学会名」といった大学を経由した認知が年々増加しています。2017年4月に滋賀大学が日本で初めてデータサイエンス学部を開設し、その後は横浜市立大学や武蔵野大学など他大学にも開設の流れが波及しています。こうした経緯もあって、昨今は大学関連からの認知が増加していると考えられます。また、こうしてデータサイエンス学部/学科が増えることで、大学生のみならず中学・高校生からの認知も高まるのではないかと思います。
本記事では大学生のデータサイエンティストの認知について、3年間の推移に着目して報告を行いました。データサイエンティストは比較的新しい職業であり、今後も認知度は伸びていくと考えられます。データサイエンティスト協会では引き続き学生の認知について調査したいと思います。
データサイエンティスト協会 調査・研究委員会
株式会社キーウォーカー 大槻南央
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