2024.05.08

課題解決型人材コンテスト2023参加者インタビューvol.2

課題解決型人材コンテスト2023参加者インタビューvol.2

課題解決型人材コンテストは、企業にリアルな業務課題とデータを提供いただき4ヶ月間のデータ分析の結果からアクションを提言するコンテストです。参加者がチームを組みメンターからアドバイスを受けながら、フレームワークに沿って課題・データ提供企業と合意形成するユニークな取り組みを行っています。

2023年の概要はこちら→https://techplay.jp/event/904455

第二回目は、優勝したCチームのみなさんにコンテストを振り返って様々なお話を伺いました。

メンバー:セブン&アイ 小川浩正さん/住友電気工業株式会社 長谷川一輝さん/帝人フロンティア株式会社 潘凱文さん /アフラック生命保険株式会社 中山勇樹さん

メンター:トランス・コスモス株式会社 濱田充男さん/日本アイ・ビー・エム株式会社 山口さん

インタビューアー:DS協会 広報担当 真田

このコンテストを通じて良かった点、人に勧めたいと感じた点などについて教えていただけますでしょうか。

小川さん:課題の決定から、分析、クライアントへの施策の提案まで、実際の業務で行うリアルな分析業務の一連の流れをリアルなデータを使って行える事です。

現場担当レベルだと、上から降りてきた依頼対応が多く、ボトムアップで分析から施策の提案を聞いてもらえる機会がなかなかないため、自分の真の分析力を知る上で非常に貴重な体験でした。

真田:ありがとうございます。中山さんはいかがでしょうか。

中山さん:分析の進め方やメンタープレゼン、環境の使用方法のフォローなど、手厚いサポートがあるのが良かったです。サポートのおかげで、分析プロジェクトのすべての工程を自分自身でやり抜くことができ、自信を持つことができました。

さらに、普段はモデル構築を自身で行うことがない中、独学で勉強はしていても実践する機会がなかったのですが、今回は実際のお客様がいる中でモデル構築の経験を積むことができました。

このコンテストで大変だったことや苦労したことは何ですか。

中山さん:扱うデータの大きさと分析環境に苦労しました。使用メモリを考慮しながら、慣れないpysparkでの処理が大変でした。しかしながら、生成AIを活用することで苦労はしたものの大きな問題とはならずに進めることができたことはよかったです。

このコンテストを通じて学んだこと、普段の業務に活かせられそうなことはどんなところですか?

小川さん:使ったモデルの応用的活用はもちろんですが、他のメンバーの、資料作成における話の組み立てスキルや、自身の希望ではなくクライアントの要求に沿った提案を行うための情報の断捨離力等は非常に参考になりました。

中山さん:メンターの中野さん(ネイチャーインサイト株式会社)のデータ(DWH)の見方、服部さん(日本アイ・ビー・エム株式会社)のロジックツリー からイシューツリーへの分解を通した仮説検証による課題設定の部分が特に活かせると思いました。普段の業務では集計するためのテーブルを作成後、すぐに網羅的な観点で集計を進めてしまい、曖昧な分析になることが多いのですが、このプロセスを踏むことで意味のある分析を効果的に進められると思いました。

また、荒い内容であったとしても仮説ベースで検討した打ち手に対して、できるだけ早い段階でビジネスサイドからフィードバックをもらうことの重要性を理解しました。具体的には、データを見ながらあれこれ考えた打ち手よりも、一回のフィードバックを得て考える打ち手の方が精度の高い仮説を立てられることです。普段の業務ではドメイン知識を自身も持っており、ある程度仮説立てできてしまうのですが、未経験の領域の分析に取り組むことによって、改めてビジネスサイドからフィードバックをもらうことの重要性を理解できました。今後は、フィードバックによる検証の頻度と回数を増やして分析に取り組みたいです。

真田:メンバーのお二方、ありがとうございました。

メンターの濱田さんにも質問させてください。コンテストを通じて、人に勧めたいと感じた点などについて教えてください。

濱田さん:普段触れているデータではないデータを可視化、分析し、顧客の課題を見つけ、どのような施策を行うべきかという流れを経験することは、データサイエンティストとして、一皮むけることができると感じています。多くの人にこのコンテストにチャレンジしていただきたいと思います。

メンターとして大変だったこと、苦労したことは何ですか?

濱田さん:他のメンターの方々にもお伝えしましたが一度も参加しなかった人がいて、他のチームとバランスがくずれてしまい、そうした状態でのモチベーション維持ができるかどうか。ただ、残りのメンバーはとても真面目に取り組んでいただき、非常に助かりました。休日もいとわず取り組んだ結果が優勝へとつながったと思います。

このプロジェクトを通じて学んだこと、メンターとして気をつけていたことがあれば教えてください。

濱田さん:学んだことは、どうしても機械学習モデルの精度にこだわってしまう人たちが多いということです。

一番気をつけていたことは、アドバイスの量ですね。見極めが非常に難しいです。最後の最後にスライドの構成についてアドバイスできる時間がなかったのが悔やまれます。

真田:ありがとうございました。

カテゴリ
アーカイブ
記事アクセスランキング
タグ