2016.01.01
委員会便り 第5号 「DSにおすすめの資格をまとめました!」
皆さま、こんにちは。
おなじみ「データサイエンティスト(DS) スキルチェックリスト」は、DSのスキル評価ツールとしてすでに多くのご利用をいただいています。そんななか、スキルチェックリストで示されている「スキルレベル」と、ある分野におけるスキルの証明である「資格」を関連づけたものがあると便利だよね、というご意見をいただいていました。
そんなニーズに応えるべく、このほどスキル委員会では「DS関連資格」をまとめ、公開いたしました。今回の委員会便りは、この「DS関連資格」のご紹介をメインにお送りします!
■今号の目次
(1)「DS関連資格」をまとめました
(2)データサイエンティストお悩み相談
(3)スキル委員メンバー紹介
(4)お知らせ
「DS関連資格」をまとめました
ご存知の通り、「データサイエンティスト スキルチェックリスト」では、「サイエンス・エンジニアリング・ビジネス」の3つのスキルセットごとに、Full(棟梁)・Associate(独り立ち)・Assistant(見習い)のスキルレベルを定義しています。
このたび公開しました「DS関連資格」は、これらのスキルレベルに対して、学習範囲や難易度がマッチすると考えられる資格を対応づけたものです。
このマッチングにより、以下のような効果が期待されます。
- 各スキルレベルの具体的イメージを持つことができる
- 保有する資格から自分のスキルレベルを判定できる
- 次のスキルレベルを見据えた学習内容を明確化できる
検討は、データサイエンティストの3つのスキルセットに関連しそうな資格の洗い出しからスタートしました。なかでも、「データエンジニアリング力」の関連では、民間のITベンダーが認定する資格も多く挙がりましたが、DS協会の公的性格を踏まえ、それらは検討対象から除外。原則として、以下に該当する資格を選定しました。
- 国家資格や公的機関が運営すること
- 学生や個人でもチャレンジできること(受験資格・費用、学習環境等)
- サイエンス・エンジニアリング・ビジネスのいずれかで30%以上をカバーすること
取得や維持に高額な費用がかかったり、あまりにマイナーな資格、学習のための参考書類・コンテンツの入手が困難な資格については、対象から外しました。
こうしたスクリーニングの結果、絞られたのが以下4つの資格です。
- 統計検定 / 一般財団法人 統計質保証推進協会
- 情報処理技術者試験 / 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)
- アクチュアリー資格試験(数学) / 公益社団法人 日本アクチュアリー会
- Verified Certificate: Machine Learning / Coursera (Stanford University)
ここから各試験についてより詳しく検討し、スキルレベルとのマッチングに関する議論を行いました。マッチングの詳細は、それぞれのページ(上記の資格名称からリンク)にてご確認ください。
各試験の概要や出題範囲といった公開情報の紹介にとどまらず、当該資格を保有または受験経験のあるスキル委員の実体験に基づく、
- 企業における評価
- 合格への道
等々、実際的で有用な情報が満載の「DS関連資格」、皆さまのスキルレベル向上に是非お役立てください!
データサイエンティストお悩み相談
続いては、当協会にお寄せいただいた、データサイエンスやデータサイエンティストの仕事に関するご相談にスキル委員会のメンバーがお答えする「データサイエンティストお悩み相談」のコーナーです。今回はこちらのお悩みから。
各種検定(Χ2乗検定、二項検定、…)はどのように使い分けるの?
続いては、直球の質問をいただきました。
文系でもデータサイエンティストになれますか?
山之下
スキル委員の山之下です。
文系の方でも十分可能性はあります。たしかに、データサイエンティストには理系的なスキルやセンスが求められますが、たとえば「データサイエンティスト チェックリスト」のなかでも「ビジネス力」の領域は文系の方でも経験やスキルが活かせます。データマイニングやデータハンドリングに抵抗感が無ければ、是非チャレンジしていただきたいと思います。
文系だからといってあきらめる必要はないというわけですね。続いてはこちらです。
大学の就職課の職員です。昨今、データサイエンティストの仕事に関心をもつ学生が増えているのですが、DS協会では学生向けに講演をされていると伺いました。お願いすれば講演に来ていただけるのでしょうか?
原茂
スキル委員の原茂です。
まずはDS協会サイト「お問い合わせ」窓口までご相談ください。検討させていただきます。
今年、スキル委員会では、関東圏内のいくつかの主要大学に赴いて、「データサイエンティストとは」「必要なスキルとは」といったテーマで講演させていただいております。今後、その様子を当サイトでもお伝えする予定です。
スキル委員会では、皆様からのご質問・ご相談を募集しています。詳しくは、「(4)お知らせ」をご覧ください。
スキル委員メンバー紹介
スキル委員会のメンバーをご紹介するこのコーナー。今回も、「データサイエンティストお悩み相談」で回答者として登場いただいた3名の方々のご紹介です!
データ・フォアビジョン(株)の福本です。大手シンクタンクでSEを経験した後、現在の会社では主に金融関係のデータ分析、コンサルティングを行っています。分析では邪道かもしれませんが、ヤマを張って知見を発見するのを得意としています。
2015年5月よりスキル委員会に参画しております。唐突に会社から派遣されることになりましたが、貢献する以上に勉強になることが多く、今ではルーチンの1つになりどっぷりはまっています。割り当てられた担当が一夜にして消えてしまうなど、意図通りに貢献できていない面もありますが、他の人とは違った視点での意見を提供できるように頑張ります。
株式会社インテリジェンスという人材紹介会社において、現在2つの部門に所属(兼務)しており、実際の業務内容としては、システム部門で分析環境を構築しつつ、マーケティング部門でデータ分析にも携わっております。
ビジネスの現場で成果を出すにあたり、データサイエンティスト協会の打ち出しているデータサイエンティストに対する価値観に共感しており、スキル委員の活動を通じて、これらの価値観を広め、データサイエンティストの普及を促進したいと考えております。
タクミインフォメーションテクノロジーの原茂です。弊社は医薬品開発に関する解析業務を主に行うIT企業です。現在は、システム開発およびデータ分析に携わっています。新卒4年目、スキル委員2年目。
2015年2月、目の前に座っていた部長より「お前、スキル委員会に行ってこい」「かしこまりました!」から、はじまりました。何も知らないまま「人工知能」「機械学習」「自然言語処理」など、初めて聞く言葉のシャワーを浴びつつ、一般人代表として参加しています。引き続き、一般人視点でスキル委員会の偉人の方々から学んでいきたいと思っています。今年は「委員会だより」担当になりました。ぜひ、チェックしてみてくださいね!
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福本
スキル委員の福本です。
いろいろな整理の仕方がありますが、
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検定や回帰などの分析手法は、使う立場では適用対象(連続的な数値、または、離散的な区分)と目的で分けることが多いと思います。その場合、Χ2乗検定は質的変数(離散的な区分)を対象に割合の差を、二項検定は質的変数を対象に発生割合や回数を検定する場合に利用する、というように両者の共通点と相違点を整理できます。