2021.07.16
Data of Data Scientist シリーズ vol.17『5.9%-3つのスキルを棟梁以上のレベルで兼ね備えている人の割合』
データサイエンティスト協会では、一般(個人)会員向けに毎年アンケート調査を実施しています。今回はデータサイエンティストのスキルセットを切り口に考察します。
当協会では、データサイエンティストに必要なスキルセットとして「ビジネス力」「データサイエンス力」「データエンジニアリング力」の3つを定義しています。また、それぞれのスキルごとに「業界を代表するレベル」「棟梁レベル」「独り立ちレベル」「見習いレベル」の4段階を定義しています。
2020年度の一般(個人)会員向けの調査において、「データサイエンティスト協会の定義ではどのレベルに当てはまると思いますか。」の設問の回答を集計すると、3つのスキルを棟梁以上のレベルで兼ね備えている一般(個人)会員は5.9%に限られることが分かりました。実際の現場では、このような3つのスキルを棟梁以上のレベルで兼ね揃えた理想的な人材をアサインできる確率は低いかもしれません。また、3つのスキルを独り立ち以上のレベルで兼ね備えている一般(個人)会員は27.1%でした。
一方で、いずれかのスキルが棟梁レベル以上の一般(個人)会員という条件で集計すると29.5%に広がることが分かりました。また、いずれかのスキルが独り立ちレベル以上の一般(個人)会員とすると66.5%までさらに広がります。それぞれのスキルに強みを持ったデータサイエンティストが協力し、組織の中に3つのスキルを兼ね備えたチームを作るという考え方であれば、確率はかなり上がると思います。データ分析は、多様なデータサイエンティストが得意なポジションで個性を発揮するチームスポーツと言えるかもしれません。
最初から3つのスキルを高いレベルで満たすことは難しいですが、3つのスキルをバランス良く鍛えつつ、自分の強みを磨いて、魅力的なデータサイエンティストを目指していきたいですね。
データサイエンティスト協会 調査・研究委員会
日本電気株式会社 芳澤洋次郎
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