2021.07.28
Data of Data Scientist シリーズ vol.18『65%-分析業務に3年以上従事している人の割合』
データサイエンティスト協会では、一般(個人)会員向けに毎年アンケート調査を実施しています。Data of Data Scientistシリーズvol.16では、社内でのデータ分析人材の育成について考察しました。今回は、社内での人材の活躍・定着について考察します。
2020年度の調査では、以下グラフの通り、分析業務に3年以上従事している人は65%となりました。前年の結果では59%で、6ポイントの増加です。4回の調査全体を見てみても、分析従事期間が長い人の比率は高まりつつあります。
では、社内で分析業務に従事する人たちの周辺環境はどうでしょうか。以下に示すスキル活用における不満のグラフを見ると、「上司・経営層の理解がない」、「他部署の理解がない」といった項目は調査を重ねるごとに減少傾向となっています。少しずつではありますが、社内で分析業務を進めやすい雰囲気が醸成されつつあるのではないでしょうか。特に「他部署の理解がない」の割合のほうが少ないことから、社内に分析業務に携わる部署が複数できつつあることも推測されます。同時に、「同僚・部下のスキルレベルが低い」も調査当初に比べると減少しています。データ分析を1人ではなくチームで行うケースが増えている、もしくは実際に分析を行うのは1人でも、周囲からのサポートが得られる状態になってきているのかもしれません。
2020年の調査では、転職検討者は減少傾向であるとの結果も出ており、「いまのところ、転職を検討するつもりはない」人は全体の48%となっています。この結果も考慮すると、社内での周辺環境の改善によって、同じ会社や部署で分析を継続したいと思う人が増えてきている可能性があります。同じ会社や部署で分析を継続することで経験値が蓄積され、分析は高度化されていきますし、分析結果を提供されるお客様はより良い結果を得られる、という正のスパイラルが起きていくことが期待できます。この調子で様々な場所にデータ分析の考え方が定着し、データサイエンティストの活躍の場が広がっていくとよいですね。
データサイエンティスト協会 調査・研究委員会
日本電気株式会社 田仲理恵
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