2021.09.15
データサイエンティスト検定、始動!の楽屋裏の話。その3
- コラム
- スキルチェック
いよいよ始まりましたー。この9月11日からDS検定実施中です。もし今回受けられなかった人がいたら来春くらいには次の試験があるので是非チャレンジしてくださいね。ちなみに次の試験は今年の秋に発表するスキルチェックリストVer4を反映したものになると思います。そうですねー、機械学習のトレンドや因果推論、クラウドアーキテクチャ、データ倫理あたりの設問が増えるかもなー。どうかなー。
改めまして事務局員サエキです。久しぶりの投稿っす。いやーマジでこの検定立ち上げに忙殺されてましたわ。ほら、事務局員だから、なんつーか、オトナの調整?みたいなことをずううううううっとやっておりましたわけです。理事会でこんな指摘が入りましたーっとか、模擬問題のことで協会に問い合わせがーっとか、ロゴのフォントデザインはやっぱりDS協会っぽいのがいいんじゃない?いやいや若い人達に親しみがあるフォントがよくない?え?どっちどっち?とかとか。色んな人が色んなこと言うでしょ。溢れんばかりのみんなのパッションをひたすらキャッチしてちょちょっと料理してトス、みたいなことをこの夏はやり続けましたわー。そいで、サエキは事務局員として汗水垂らしつつ、スキル定義委員会のメンバーなのね。今年発表予定のスキルチェックリストどうするかってゆうやつね。。これ話し出すと涙なしには語れない話なんだけどね、まあとにかくすごく時間がかかるんです。あれだけの量を全部見直すわけ。もちろん一語一句。あとですね、なんといっても検定の公式リファレンスブックを今回出版したのですが、これがホントに爆速で仕上げてですね。本当に関与して頂いたみなさまのおかげです。ありがとうございました。そんなこんなで、以上、投稿が全然続かないことのなが~い言い訳でした。
さてさて、そんなこんなで始まったDS検定なのですが、楽屋裏の話として、今回は「誰のためのデータサイエンティスト検定なのか?」ということについて改めて私たちで議論していることをお話してみようと思います。
今回の検定は「リテラシーレベル」です。ですので、検定にトライして欲しいなあ、という人はデータサイエンティストを目指す人や初学者の方です。今後、大学教育ではデータサイエンスやAIのカリキュラムが当たり前になってきます。企業においてもDX、デジタルトランスフォーメーションのうねりの中でデータドリブンに物事を捉え、思考し、判断する力がとても重要になっています。つまりデータサイエンティストを目指す人はかなり増えるだろうな、と思っています。実際、産業界を見ていても、この5年くらいであらゆる産業にAIやデータサイエンスが利用され始めていることを実感しています。とすると、DSを取り巻く世界が広がり過ぎて何を目指して勉強すればいいか?とか、各産業でのデータサイエンティストの違いは何か?とか、ややもすると混沌とするかも知れません。何か物差しや基準が必要だろうと思います。それを今回検定という形でなるべくわかりやすく表現し、開始しました。その上で実際にはですね、各産業や各業務、その個別タスクで必要なるスキルがあります。私たちはそれをドメインスキルと呼んでいます。例えばサエキ自身はマーケティング業界に長くいました。そこにはマーケティングサイエンスという、人々の嗜好や行動を科学で考えるという、何十年も研究されている一大分野がありますし、マーケティングテクノロジーというWebサイトやアプリの知識、ネット上のデータトラッキング技術、断片的な人の行動データを集約し分析するための一連のノウハウ、あるいは昨今だとデータプライバシーなどの問題に対し、データサイエンティストは理解していないと仕事になりません。そういうドメインスキルは医療や流通や金融や製造、農林水産業・・・それぞれに個別に存在しています。なんだか深そうですよね。で、話を元に戻すと、それらの共通項、あるいは幹のように中心にどっしりと、どの道に進もうがおよそ必要となるスキルを定義したのが協会が発表しているスキルです。数理・AI・データサイエンスのモデルカリキュラムも根本的には同様に幹の部分を指しているといえます。ですので、その幹となるスキルを試験問題化したこの検定がプロDSへの登竜門のような基軸になるといいな、と願っています。
それで、そう思って走りだした私たちではあるのですが、走っているうちに、Di-Lite:デジタルリテラシー協議会と活動を共にすることになりました。2021年4月に発表をしたとおりです。この活動では、「全てのビジネスパーソンに必要なデジタルリテラシー」について協議検討しながらアウトプットをしています。DXが今後本格化する中で、ビジネスに携わる人はみんな「デジタル」について向き合った方がもっともっと良い社会になるのではないか、という議論です。ここでいう「デジタル」は、IT・ソフトウェア、数理・データサイエンス、AI・ディープラーニングを指しています。なので、リテラシーレベルくらいのデータサイエンスはデータサイエンティスト初学者だけでなく、「デジタルを使って事業を営む人」、例えば企業の事業担当者やマネジメント層、もっというとビジネスパーソンみんなに必要なのではないか、という協議を始めています。こういった議論もしながら、色々な角度で世の中が少しずつ進展していくのだろう、と思います。良い方向に進むといいですね。というかそうしましょう。
というわけで当初私たちが考えていたよりも、「みんなのためのデータサイエンティスト検定」感が少し出てきている感じはあるのですが、それだけ今の日本にはデジタルの力で社会をよくすることや、協会が掲げている「データの力を解き放つ」ことが重要になってまいりました、ということを鈍感力で生きているサエキもビシビシと感じ入る今日この頃、でございます。
ところで、いきなり時事ネタを話しますが、ワクチンを打つかどうか、で迷った方は多いと思います。私も、ワクチンを打って副反応で苦しむ確率と、コロナ陽性になって重症化する確率、どっちが高いの?って普通に思いますし、そこに年代とか基礎疾患とか、変数があってそれで結果も変わり得る。つまり、人生が変わり得る。そういう重要な局面になった時に、データを読み解く力を身に着けているかどうかで、もしかしたらその後の人生が変わるかも知れないと思います。まあ、重要だからこそ、数字ではなく信念なのだ、という考え方もあると思いますが。いずれにしても、コロナ関連でたくさんグラフを見ましたし、なるほど、と思ったことも、なんかおかしなこと言ってるな、って思ったこともありますが、とにかく自分のこととしてちゃんと見ました。それに、今後ディープフェイクなどのAIに関する社会問題なども出てきそうですね。もしかしたら自分も巻き込まれるかも知れない、と思います。自分のことや自分の周りの人達を大切にする意味でも、データサイエンスやAIのリテラシーは持っておいて損はないのだろうな、ということは言えると思います。
あー。ちょっと真面目に書いちゃったな―。ですます調になっとる。。スズムシやコオロギの声が聞こえ、空も高くなり、そろそろ季節の変わり目ですね。みなさま体調を崩されませんように。
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