2022.09.13

Data of Data Scientist シリーズ vol.33『30%-データサイエンティストを知っている学生が、「将来性がある」と思う割合』

データサイエンティスト協会では、2021年に学生向けにデータサイエンティストに関するアンケート調査を実施いたしました。今回は、学生が考えるデータサイエンティストの将来性について考察します。

 

学生向けアンケート調査では、まずはデータサイエンティストという職種についての認知度を尋ねています。その結果、データサイエンティストについては、「確かに知っている」と答えた学生は全体の10%、「なんとなく知っている」や「名前を聞いたことがある」学生まで含めると54%という結果になっています。

職種別認知度

次に、データサイエンティストという職種への興味の度合い、および就職意向について見てみます。データサイエンティストを「確かに知っている」と答えた学生では、興味があると答えた割合が65%、就職意向があると答えた割合が58%と、それ以外の学生に比べて高い傾向にあります。また、比較的近い職種であるシステムエンジニアよりも高い割合です。

職種別興味度合い

最後に、データサイエンティストのイメージについての調査結果です。データサイエンティストを「確かに知っている」と答えた学生が持つイメージの中では、「将来性がある」というイメージが最も割合が高く、30%の学生がそのように回答しています。「なんとなく知っている」と答えた学生では「頭がよい」や「専門性が高い」というイメージのほうが割合が高く、傾向が異なっています。また、割合は少ないですが、「安定性がある」というイメージについても、「確かに知っている」と答えた学生のほうが割合が高い傾向にあります。これらの項目は、就職して長く働く、ということに関係するイメージでもあります。将来性や安定性といったイメージを持っていることが、就職意向のある学生の多さにつながっているのではないかと考察されます。データサイエンティストという職種の認知度自体は低いですが、よく知っている学生にとっては将来性を感じられて就職したいと感じる職種である、ということが言えるのではないでしょうか。

データサイエンティストのイメージ

また、Vol.28では、データサイエンティストとして働く一般(個人)会員に対するアンケートの結果、データサイエンティストという仕事に「将来性を感じる」、または「どちらかというと将来性を感じる」と答えた会員が84%にのぼるという結果をご紹介しています。その結果と合わせて考えると、「将来性がある」というイメージは、実際に就職した後にも変わらないと言えるのではないでしょうか。データサイエンティストに興味を持ってくれた学生が、就職前に持っていたイメージとのギャップを感じることなく働くことができ、長く働いて成長していってくれるとよいなと思います。

 

データサイエンティスト協会 調査・研究委員会
日本電気株式会社 田仲理恵

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