2023.04.11

Data of Data Scientist シリーズ vol.38『48%-大学1年生が入学前からデータサイエンティストを知っている割合』

データサイエンティスト協会では、2022年に学生向けにデータサイエンティストに関するアンケート調査を実施いたしました。今回は、学生のデータサイエンティストの認知状況について考察します。

この調査は2020年から開始し、今回が3回目となります。データサイエンティストのほかにシステムエンジニア、コンサルタントなど5職種の認知度を観測していますが、2年連続で認知度の最も低かったデータサイエンティストについて今回最も低かった認知状況を脱しました。ただし、依然として認知度の高いシステムエンジニアなどとの大きな認知度の差は残されています。

職種別認知度

学年別に認知状況を確認すると、「名前を聞いたことがある」学生はどの学年も20~30%程度と一定数存在しています。一方で、大学1~3年生においては年々「確かに知っている」学生が増えおり、若い学年からしっかりとデータサイエンティストの認知度合いが高まっている状況が窺えます。なお、修士・博士課程の学生は認知度が他学年より15ポイントほど高い状況となっていますが、認知度合いはここ3年ではさほど変化なく、より専門性を求めて進学する学生において認知度は変わらぬ状況になっています。

【学年】データサイエンティスト認知度

大学生の58%がデータサイエンティストを知っていますが、いつデータサイエンティストを知ったか、ではそのうち40%が大学に入ってから知ったと回答しています。データサイエンスに関する学部の設立や各種教育プログラムの実施などデータサイエンス関連への対応が進んでおり、大学に入ってから知る学生が多いことに繋がっていると考えられます。一方で、大学1年生では「大学に入ってから」ではなく「大学入学前」からデータサイエンティストを知っていた学生が48%を占めています。大学2年生では「大学に入ってから」と「大学入学前」が同程度の割合となっています。このように「大学で知る・学ぶ」はもちろんのこと、中学・高校からも知り、そして学ぶことが今後進んでいくと、よりデータサイエンティストの認知はもちろん、認知度合いも高まることが期待できるかと思います。

データサイエンティスト認知時期

データサイエンティスト協会 調査・研究委員会
株式会社金融エンジニアリング・グループ 塩谷周久

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