2019.01.01
データサイエンティスト協会 セミナー2019 第1回『現場を理解すること&現場に理解してもらうこと ーデータサイエンスを業務活用するための秘訣ー』
データサイエンティスト協会では、分析・データサイエンスの実務に携わる方を対象に、スキルアップとコミュニケーションの場の創出を目的として、勉強会およびセミナーを行っています。
開催日時
2019/01/30(水)19:00 〜 21:00 開催
概要
データサイエンスにおけるビジネス変革の必要性が叫ばれ、様々な現場で優れた事例が報告されるようになってきました。
しかし、業務の現場でデータサイエンスを活用するにあたり、機械学習やAI(人工知能)の本に書かれていることを実践しただけでは、問題解決に役立たないことが多いのではないでしょうか?
アルゴリズムを洗練させ精度をあげるだけではなく、現場の知を上手に取り込むこと、出来上がったモデルを現場の方へ理解してもらうことなどが、データサイエンスの活用には必要不可欠であると思われます。
今回のセミナーでは、様々な分野で活躍されいてるデータサイエンティストの方々に、現場との往復活動についてお話しいただきます。
講演1:『データ分析技術による現場の「知」の見える化と活用』
生産現場では「知」の見える化が大きな課題になっている。
ベテランのノウハウの伝承が難しいことの理由に「あたりまえ」は教えられないということがある。
本講演ではデータ分析によって「知」の自動抽出と予兆監視への適用について紹介する。
またベテランの「知」と若年者の「わからない」をも見える化することで人材育成を行う取り組みを紹介する。
講演2:『医療におけるデータ利活用のフレームワークと再現性・再生性への大きな懸念』
医療分野では1990年代より根拠に基づく医療(Evidence-based medicine:EBM)が唱えられ、日々公開される膨大な研究結果をどのように誠実に実践の医療現場に活かすかという試みが長年行われてきた。
本講演では、それらの知見から得られた、分析結果を現場に返すフレームワークを概観すると共に、近年医療分野で大きな課題となりつつある、データの前処理と結果の再生性・再現性とその対応策について紹介する。
講演3:『機械学習モデル理解のための説明法』
本講演では、機械学習モデルの判断根拠を提示するための説明法について紹介する。
高精度な認識・識別が可能な機械学習モデルは一般に非常に複雑な構造をしており、どのような基準で判断が下されているかを人間が窺い知ることは困難である。
このようなモデルのブラックボックス性を解消するために、近年様々なモデルの説明法が研究・提案されてきている。
本講演ではこれら近年の代表的な説明法について紹介する。
登壇者
日本電気株式会社
AI・アナリティクス事業開発本部
シニアデータアナリスト
相馬 知也氏
医療経済研究機構
研究部
主任研究員
清水 沙友里氏
大阪大学
産業科学研究所
助教
原 聡氏