2024.04.22

【イマドキのデータサイエンティストに迫るvol.2 後編】

データサイエンティストの業務内容や働き方の実情を、多くの人に正しく知ってもらいたいと考え、企画を始めたインタビューシリーズ。

 

第二弾の後編は、引き続き澪標アナリティクス株式会社でデータサイエンスチームのシニアアナリストをされている、岡部志帆さんのインタビューをお送りします。

澪標アナリティクス株式会社 岡部 志帆 氏 (29歳)

中途入社・データサイエンティスト歴4年目・シニアアナリスト

※企業の採用ページはこちら

<前編のインタビューはこちらをご覧ください>

–後半もよろしくお願いします。まず現在の業務について、お聞かせいただけますか。

岡部さん: はい。現在はプロジェクトマネージャーとして複数の案件を担当しています。ゲームの分析はもちろん、過去には画像生成のファインチューニングも行っていました。案件によって担当する業界や使用する技術もさまざまです。営業担当やプロジェクトマネージャーが案件全体の方針・技術面の手法を決め、アナリストはそれを基に裁量を持って案件を進めることができます。

 

–入社前のことを少し思い出して頂きたいのですが、入社前にデータサイエンティストの仕事について、どこまで想像ができていましたか?

岡部さん: 正直、現在の実務と比べて半分も想像ができていなかったと思います。入社前は、データサイエンティストとの仕事を、もう少し技術に偏ったものと考えており、「SQLを使ったデータ取得・可視化・考察」を想像していました。しかし、仕事をしてみて初めて「お客様と一緒に課題解決をすることが大切だ」と気づきました。

 

−確かに入る前にはわからない気づきですね。案件へのアサインはどのように決まりますか?

岡部さん: 週に一度、営業とマネージャー以上のメンバーで集まり、アサイン先を決定することもありますし、自ら「やりたい」と獲得を促すこともあります。チームリーダーとの月1回の1on1では、「私はこういうスキルや知識、学習の経験があるから担当ができると思います」とセルフPRをすることができます。さらに、社内全員が参加する掲示板のような場所で、プロジェクトの成果や習得した技術をアピールするメンバーもおり、積極的な雰囲気があります。

 

−現在の仕事の満足度を教えてください。

岡部さん: 100点満点中、何をマイナスにすれば良いかわからないので100点かもしれません(笑)。そもそもゲームが好きで、自分の好きが生かせるかもしれないという理由で採用に進みましたが、今はゲームの分析以外にも視野が広がっています。その他にも自分が「やりたいな」と希望することを上司に伝えると、しっかり聞いてくれるため、自分が希望した案件にアサインされやすくなり、意欲が出てきて、チャレンジできて…という好循環が生まれています。

 

−素晴らしいですね。ちなみに前職のデータベースエンジニアの経験は、現在の仕事に活かせていると感じますか?

岡部さん: はい。前職で使っていたSQLなど、もちろん活かせています。

 

−現職でさらにスキルアップしたことはありますか?

岡部さん: Pythonの技術と、お客様への対応力は飛躍的に向上しました。現職では直接お客様と接する機会があるため、お客様への話し方や情報整理、説明方法、論理的思考などを学ぶことができました。それでも「まだまだ」と感じる場面が多いので、先輩方のやり方を見ながら学んでいきたいと思っています。

 

−先輩のサポートもあるのでしょうか?

岡部さん: はい。新しいプロジェクトにアサインされるときには、プロジェクトマネージャーのリーダーがサポートに就いてくれます。基本的には自由に任せてくれますが、自分だけでは解決ができないことがあるとリーダーが対応に入ってくれます。本当に頼り甲斐があり、アドバイスも親身になってくれるため、学びながらできることを増やしています。

 

−改めて、澪標アナリティクス社について聞かせてください。現在の主力商品・サービスはなんでしょうか?

岡部さん: 主力は、データ分析に特化したコンサルティングサービスの提供サービスです。TISインテックグループに加わったことで、コンサルティングから実際の対策まで一気通貫で案件を手がけることができるようになり、強みが増しました。

 

−TISインテックグループになったことで他にも変化がありましたか?

岡部さん: まず案件の数が増え、案件規模も大きくなっています。主力のゲーム会社の案件は3〜4割ありますが、それ以上に他業界の案件も増えています。ゲームがやりたい人もそうでない人も、多様な案件が担当できます。またコンサルティング案件だけでなく、具体的な対策の開発まで関わることで、案件に関わる時間軸が長くなり、お客様との信頼関係が深まっていると感じます。

 

−社内の雰囲気や組織に関する変化で感じることはありますか?

岡部さん: 社内の雰囲気は明らかに変わりました。以前よりもオープンで、何か困ったことがあれば相談しやすい雰囲気があります。こもっているタイプの私でも「発言しても良いかもな…」と思えるほどです。もちろん組織が大きくなったことで、フットワークの軽さや柔軟性に欠ける面もあります。例えば「ちょっとこのツールを入れてみたいんだけど…」と簡単に進めることができないなどが挙げられます。しかし、それは仕方がないと思っています。

 

−最後に、新卒・転職でデータサイエンティストを目指している方にメッセージをお願いします。

岡部さん: 私自身、未経験でこの業界に飛び込んできたのですが、自分が持っている知識や学ぶ意識を持っていると楽しく仕事ができる業界だと思っています。少しでもやる気があれば「やってみた方が良いんだろうな」と思える業界です。未経験でも学ぶ意欲があれば、成長をサポートしてくれる会社があります。自分に合う会社を見つけ、楽しいと思う気持ちを大事にしてください。

※澪標データアナリティクス株式会社の採用情報を確認する

https://mioana.com/careers/

取材日:2024年2月19日
インタビュー:
データサイエンティスト協会 企画委員会
株式会社GRI 上野・小林

 

ライター:
株式会社BICP DATA 山田

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