2022.02.21

課題解決型人材コンテスト2021参加者インタビューvol.1

課題解決型人材コンテスト2022」の開催に向けて、去年コンテストに参加したメンバーにインタビューをしました。第一回目は、見事準優勝したEチームの新藤さんに全体を振り返って様々なお話を伺いました。

新藤 剛さん

今回お話を伺ったのは:キヤノン株式会社 周辺機器事業部 カートリッジ開発センター主任研究員 新藤 剛さん

インタビューアー:DS協会 広報担当 真田

コンテストはメンター制度が魅力的。様々なアドバイスを参考に、チームメンバー全員で成長を目指した。

最初に新藤さんの自己紹介や普段のお仕事をお聞かせください。

新藤さん:私はキヤノン株式会社のカートリッジ開発センターで働いています。普段の仕事は、主にレーザービームプリンターのカートリッジを設計する業務です。

新藤さんは、一般(個人)会員でデータサイエンティスト協会に入っているかと思いますが、協会に入会したきっかけと、今回のコンテストの存在を知った経緯など教えてください。

新藤さん:私がデータサイエンスを始めたのは3年くらい前のことです。自分の設計業務にも機械学習やAIが活用できないかと考え、いくつかの研修や講習会に参加しました。その中にデータサイエンティスト協会の第6回シンポジウムがありました。DS協会の理事である安宅さんが、自分の好きな本(イシューからはじめよ)の著者であることもきっかけとなって、個人会員としてDS協会に入会しました。去年の5月に協会からのメルマガ配信でコンテストを知り、これは面白そうだなと思いコンテストに参加しました。

 

どういうところが面白いと感じましたか。これまで他のコンテストに参加したご経験はあるのでしょうか。

新藤さん:本格的なコンテストの参加は初めてでしたね。コンテストで他業種・他業界の人達と競い合い自分の実力を試せるところや、実際のプロのメンターが付いているところがとても魅力的でした。企業の中では、必ずしもデータサイエンスの専門家がそばにいるわけではありません。専門的にデータサイエンスを扱っているプロの仕事を経験できることを期待して参加しました。実際、業務でも機械学習モデルの活用を担当していたので、どうビジネスとして使うのか、「課題発見」というところも重視したいと思っていました。

メンターに相談したことは沢山あったんですか。

新藤さん:メンターの服部さんと眞鍋さんにはかなり相談に乗ってもらいました。打ち合わせの最後に必ず今日の議論で良くないところや次どうしていったらいいか、アドバイスを聞いていましたね。

実際にそのアドバイスを基に、次の改善につながることもありましたか。

新藤さん:多くのケースでアドバイスがコンテストの助けとなりました。特に、つまずいて困っているときに頂けるアドバイスがかなり適切でした。初回の打ち合わせで服部さんからコンテストですが諸々全力でお答えしますと言っていただけたことも安心につながりました。じゃあ、聞けるだけ聞いて、みんなで成長しようということで、たくさんのことを学ばせていただきました。

新藤さんと服部さん

メンター日本IBM服部さんと

チームメンバーとのコミュニケーションは全てオンライン。異業種のそれぞれの強みを活かしてワークに取り組む4ヶ月。

今回は普段のお仕事のチームよりも小規模というか、かなり密にコミュニケーションが取れるような環境で、ワークをやってみてどうでしたか。普段のお仕事と比べて難しかったことや、逆に少人数だったからやりやすかったことなど、チームワークでの感想を聞かせください。

新藤さん:チームワークは、ものすごくやりやすかったです。社内でも一昨年くらい前からTeamsでのコミュニケーションが始まっていますが、リアクションや活用に個人差が出てしまっています。コンテストのチームメンバーは、コンテストに参加するという高いモチベーションとIT技術を持っている仲間だったので、とにかくオンラインでの反応が早かったです。Slackとたった週1回のテレビ会議でこんなにスムーズに話が進むんだ!と思いました。チームの人数も5人はちょうど良かったのではないかと思います。

ほとんど普段交流のない業界の方々がメンバーだったので、異業種だからこそ得意分野が全然違うものだなっていうのを感じましたね。カスタマーサービスや経済の指標に強いメンバーがいて、様々な観点で議論できてワークも上手く分担できました。

今回やってみて、コンテストを人に進めるポイントがあるとしたら、他にどういったことがありますか。

新藤さん:他にはデータサイエンスのプランニングが学べる点もおススメです。コンテストでは、最初からスケジュールやタスクが明確化されています。具体的には、日程表が事務局から提示されており、1回目、2回目の中間報告には、ここまで進めてください、次はこれをやってくださいというように、項目毎に細かくポイントが示されていました。そのラインを信じて進めば、しっかりと最終報告ができるフローになっていたのが良かったです。その通りにいかない場合にも、メンターにアドバイスをもらいながら解決の方向を見出せました。

4カ月という期間はいかがでしたか。ちょうど良かったですか。

新藤さん:ちょうど良かったと思います。本人の負担はそれほど大きくないですが、家族の負担は感じたこともありました。逆に4カ月という期間限定なので、週1のミーティングや解析したい時間は育児を任せることをお願いできたところもありました。

コンテスト全体を通して、予想外だったことや大変だったことがあったら教えてください。

新藤さん:予想外だったのは、3つのモデルを立てようとしていたうち1つのモデルの学習が全く進まなかったことです。休眠予測のリテンションモデルだったのですが、予定していたモデルが全く予測できないのには焦りましたね。最後の1週間まで粘りましたが精度は上がりませんでした。最終的には課題発見の部分までを3つのモデルで進め、施策の部分は2つのモデルを中心に構成しました。そして、精度のでなかったモデルも、今後の検討の方向性を示すまとめ方をしました。

新藤

コンテストでの経験を今後の業務へ。

このコンテスト全体を通じて、一番収穫があったことはどういうところだと思いますか。

新藤さん:一番の収穫は、データサイエンティストとして課題発見から解決、そして数字にして効果を示し、提案につなげていく「型」を学べたことです。実際にメンターのアドバイスを受けながら「型」を体験できたことは他では出来ない経験となりました。

発表する資料も考え方も、自分の中で変わったなと思える4カ月間だったので、とても良かったです。

新藤さんにとってデータサイエンスが大事だなと思ったきっかけや、今後データサイエンスを活用してやっていきたい・取り組んでいきたい課題はありますか。

そうですね。多くの企業で人材がAIやIT関連の業界に流れている現状があると思います。会社としても、自分の部門としても、AIやITの最新技術に挑戦していけるような土壌がないと、仲間も減っていってしまうという危機感を感じました。3年前に上司に相談して、まずはAIって何だ?から勉強を始めました。

今後は、担当している新製品に、データサイエンスを活用することが目標です。いつでもどこでもビッグデータにアクセスできる状況になってきているので、研究データをとにかくデジタル化して、解析し、より良い技術開発を将来やっていきたいですね。

 

他のチームと交流出来るのも刺激になったとお話してくれた、新藤さん。今年も第3回目のコンテストを実施するので、回を重ねるごとにメンバーが増えていくとOBOGのコミュニティーも盛り上がりそうですね。

新藤さん、ありがとうございました。

Team-E 最終報告資料の一部を抜粋 課題解決型人材コンテスト 2021 若年層 顧客基盤強化 施策提案

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