2022.04.14
Data of Data Scientist シリーズ vol.26『10%-データサイエンスに関する授業を受講した大学生』
データサイエンティスト協会では、2021年に学生向けにデータサイエンティストに関するアンケート調査を実施いたしました。今回は、学生のデータサイエンス関連への学びについて考察します。
ここ5年ほどで、大学においては、データサイエンス学部の設立、またデータサイエンスを専攻として学べる学科・コースの新設が相次いでいます。また文部科学省が推進する「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(リテラシーレベル)」においても、令和3年度では66大学(短大除く)が認定されております。
こうしたデータサイエンスへの学びの環境が整備されつつある中で、実際にそうしたデータサイエンスに関する授業を受講した学生は10%となっています。また、まだ受講はしていないものの、こうしたデータサイエンス関連への授業に興味ある学生は13%となっております。
大学におけるこうしたデータサイエンスへの取り組みは進んでいるものの、学年や大学区分によって、その学びの進捗状況は大きく異なっています。大学1年生での受講割合は17%と高く、学年が2年・3年と上がるにつれ受講割合は下がる結果となっています。これはデータサイエンス学部等の設立時期や認定制度について全学教育を掲げている大学があることが影響していると推察されます。
また、国立大学と私立大学では学びの状況が大きく異なっており、国立大学では18%の学生が受講している一方で、私立大学では6%の受講割合に留まっています。さらに、受講していないもののそうした授業に興味ある学生についても、国立大学の17%と比べ私立大学は6ポイント少ない11%となっています。
学生全体でのデータサイエンス関連の受講割合が10%と、まだまだ学生全体には浸透はしていないものの、大学1年生や国立大学での受講割合が高い傾向が窺えることから、各大学での取り組みが進むにつれ、今後は徐々にこうしたデータサイエンス関連の授業を受講する学生が増えていくと推察されます。これまでデータサイエンスへの認知はもちろん、興味のなかった学生が、データサイエンス関連の授業を受講することでどこまで興味を持ち始めるかは未知でありますが、少しでもそこから興味を持ち始め、最終的にデータサイエンティストという職業を目指す学生が出てくることも期待されます。
データサイエンティスト協会 調査・研究委員会
株式会社金融エンジニアリング・グループ 塩谷周久
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